稲盛和夫【「成功」と「失敗」 の法則】(致知出版社)

「成功」と「失敗」の法則

「成功」と「失敗」の法則

●一人ひとりの日本人が、利他の心を持ち、
世のため人のために尽くそうと思い始めるとき、
日本は本当にすばらしい国になれるのだと思います。


●「人間として正しいことを追求する」
ということは、どのような状況に置かれようと、
公正、公平、正義、努力、勇気、博愛、謙虚、誠実
というような言葉で表現できるものを
もっとも大切な価値観として尊重し、
それに基づき行動しようというものです。


○仕事に打ち込み、人格をつくる
私は日々の仕事に打ち込むことによって、
人格を向上させていくことができると考えています。
つまり、一所懸命働くことは、単に生活の糧をもたらすのみならず
人格をも高めてくれるのです。


○純粋な心、情熱、そして努力
「知恵の蔵」の扉を開き、その叡智を得るにはどうしたらよいのでしょうか。
それには、1点の曇りや邪心もない純粋な心を持って、
燃えるような情熱を傾け、真摯に努力を重ねていくことしかないと考えます。


孫文の説いた王道
組織をまとめていくには「力」で治めていく方法と、
「徳」で治めていく方法があります。
換言すれば、集団の統治には、徳に基づく「王道」と
力に基づく「覇道」という2通りの方法があるのです。


※人間は弱いもので、困難に遭遇するとそれに正面から
挑戦することなく、すぐに言い訳を考えて、逃げ出そうとします。
しかし、それでは決して成功できません。
どのような厳しい状況にあっても。それを正面から受け止め、
誠を尽くし、誰にも負けない努力を続けることが、
成功するためには必要なのです。